ファミマ!!ではスナックミー上で人気の商品をピックアップして販売しているが、実店舗とサブスクでの販売傾向には相関関係があり「定期便で人気な商品ほど、店舗でも売れる傾向にある」(服部氏)。ナチュラルローソンで販売しているプロテインバーも、以前からサブスクで展開していた人気商品だ。

おやつサブスクの会社から「おやつ体験メーカー」へ

2022年4月には「顧客との接点を作る」ことを主な目的として、清澄白河に直営店舗を立ち上げた。

直営店の様子
直営店の様子

単体で売上拡大を目指す店舗というよりは実験店舗のような位置付けに近いが、服部氏自身も店頭に立ちながら顧客と会話をすることで新たな発見もあったという。

「ギフトのニーズ」はその一例だ。直営店には贈り物の用途でスナックミーのおやつを買いに訪れるユーザーも多く、パウンドケーキやカステラなど「見た目からしておいしそうなもの」が好評だという。

すでに定期便を利用しているユーザーが好きな商品を単品で購入したり、興味はあったものの定期便の購入までには至っていなかった人たちが最初の接点として利用したりするケースもあり、ユーザー層や購入方法の広がりにも繋がり始めている。

「まずはサブスクに誘導するというよりは、店舗は店舗でしっかりと事業として育てていく」(服部氏)方針で、今後もオフライン展開に力を入れる計画。1年で直営店を新たに1〜2店舗、現在200店程度のネットワークがある卸売のチャネルも500店舗ほどまで拡大するのが目標だ。

「ずっとサブスクECとしてやってきた中で、これから他の事業へと広げていく。そういった意味では第二創業期のようなフェーズに差し掛かってきています」

服部氏はスナックミーの現状についてそのように説明する。目指しているのはおやつサブスクから事業領域を拡張し、顧客に対してさまざまな接点でおやつ体験を提供する“メーカー”だ。

スナックミーでは自社オフィス内に「工房」を開設。パティシエを採用し、焼き菓子やケーキなど、一部のおやつを自社製造できる体制も整えた
2022年春にはオフィス内に「工房」を開設し、パティシエも採用。テストキッチンとして利用するほか、焼き菓子やケーキなど一部のおやつを自社製造できる体制も整えた

近年はD2Cモデルでビジネスを展開するスタートアップでも、自社ECのみに固執せず実店舗やECモールなど販売チャネルを広げながら事業成長につなげるケースが多い。

2022年11月に東証グロース市場に上場したベースフードは、売上高における自社ECの割合が60.1%(2023年2月期第3四半期の比率)。コンビニやドラッグストアといったオフラインのチャネルが27%まで伸びてきており、他社ECも12.8%を占める。

スナックミーとしてもサブスクECを軸としながらオフライン店舗の拡大を図るほか、単品で購入したいユーザー向けにサブスクとは異なるECサイトの開設も検討している。