水循環を用いた自律分散型水インフラの研究開発と事業展開を手がける水処理スタートアップのWOTAは2020年9月25日、パートナー企業・賛同団体とともに「公衆手洗い推進パートナーシップ」を発足した。
これは“Withコロナ時代”の街づくりとして、街中でいつでも誰でも手軽に手を洗える社会の実現を目指す取り組み。プロジェクトの第1弾として、東京・銀座の街にある商業施設での公衆手洗いを推進する「WELCOME WASH GINZA」を開始した。
水道不要の手洗いスタンド「WOSH」
WELCOME WASH GINZAは銀座の街を中心に、さまざまな商業施設にある公衆手洗い場所を一般に開放することで、誰でも手軽に手を洗えるようにするもの。加えてWOTAが開発した水道不要の手洗いスタンド「WOSH」を商業施設の入り口などさまざまな場所に設置することで、公衆手洗いを推進していく。
WOSHの特徴は、タンク内の水の循環再生処理を行うことで、電源を取れる場所であれば近くに水道がなくても使える点にある。WOTA代表取締役CEOの前田瑶介氏は、WOSHについて「一言で言うと宇宙ステーションのような水処理を行うものです」と語る。
「宇宙ステーションは閉鎖空間のため、水道がなくても水を処理して使えるようにする生活環境が整っています。WOSHはその処理を地上で安価に実現することで、世界の水問題を解決しようとしています。水循環再生処理能力は、約98%を再利用できる水準です」(前田氏)