Notion Labsは職人の工房のような職場

──採用面接などはすべてオンラインで行ったのでしょうか。CEOのザオ氏は前回の取材からもArtistic(芸術家気質)でVisonary(先見の明のある)なイメージがあるのですが、西さんはどのような印象を受けましたか。​

アクシェイとはLinkedIn時代に会ったことがあるのですが、他のメンバーにはまだ直接は会えていません。インタビューはすべてオンラインで行いました。私の最終面接の面接官はアイバンでした。

アイバンはArtisticでVisionaryだと私も感じています。加えて、Dedication(献身)やSimple(簡素)といった言葉のイメージを持ちました。

Notion Labsのミッションは、それぞれのユーザーが自分向けのツールをNotion上で作ることによって、生活を良くしていけるようにすること。そして私のミッションは日本の企業や社会の生産性を高めることです。彼との面接では、「これまで自身のミッションを達成するために何をしてきたのか」ということをお互いが話し合いました。なのでDedicationという単語が、彼と話していて思い浮かびました。

アイバンとは京都についても話しました。京都の職人の技や気質などについてです。(編集部注:Notionは、一度事業に失敗したザオ氏と共同創業者のSimon Last(サイモン・ラスト)氏が、従業員をレイオフし再起を図るため、京都に滞在して開発したプロダクト)

アイバンを見ていると、京都の文化から強く影響を受けていると感じられます。無駄な装飾はプロダクトにも生活においても施さない。もし装飾がある時には特別な意味がある。そういった意味で、Simpleという言葉は彼にマッチしていると思います。

Notion Labsの文化はとても職人気質だと感じています。すべてのメンバーが一貫して、職人気質、アーティスト気質、圧倒的なクオリティを追求する気質を持ち合わせています。そして「こじんまりとしているな」とも感じます。チームの連携が密で、黙々と良い道具を作ろうとしている工房のような職場です。でも、やることが多いので、みんな非常に忙しそうにしています。

職人気質でとっつきにくそうな印象もあるかもしれませんが、実際には親しみやすく、暖かい会社です。

2021年中にNotionを“日本語化”

──ザオ氏を筆頭にNotion LabsのメンバーはSNSなどで自身のキャラクターのイラストを使っていますよね。これは強制的に使わされるものなのですか。