さらに、ドコモのキャリアメール(@docomo.ne.jpのメールアドレス)が付与されない。
MVNOではなく、あくまでドコモの料金プランであるため、データ通信の品質は従来プランと変わらない。5Gと4G LTEのみ利用可能でドコモの3Gエリアでは使えないが、これは現行の5G向けプランと同じ条件だ。通話定額は1回の通話あたり5分間は無料で、月額1000円で完全定額となるオプションも用意する。
なお、スマホの本体代金は料金プランには含まれない。SIMカードだけを契約して、別途調達したスマホで使うことも可能だ。今後、ahamoのコンセプトにあわせたスマホも販売する方針としている。
契約手続きはオンラインで完結し、店舗に足を運ぶ必要はない。本人確認はeKYC(免許証やマイナンバーカードによるオンライン本人確認)で行う。契約後は専用のアプリが用意され、使用しているデータ容量や請求金額、dポイント残高などを一覧できる。契約変更の手続きも、アプリで完了する仕組みだ。
ドコモの現行の料金プランは、実質使い放題の「ギガホ」と最大7GBの段階制定額「ギガライト」の2種類がある。毎月、大量にデータ通信をする人、あるいはほとんど使わない人には適した料金体系ではあるが、その中間の、毎月の通信料が10GB程度の人にとってはギガホはやや割高感のある料金設定といえる。
また、家族割が前提で、単身ユーザーには割高な構成となっていた。ahamoはこうした需要をすくい取り、若いユーザーをドコモに戻すのに適した内容といえるだろう。
従来の料金プラン「ギガホ」と「ギガライト」については、ahamoの上位プラン的な位置づけとなる“プレミアプラン”として存続する。ただしこちらもプラン改定の予定があり、12月中に発表される見通しだ。
また、ahamoがカバーする20GBよりも少ない容量で、ギガライトよりも廉価なプランについても、サービスを拡充させていく方針。こちらはドコモとしての提供ではなく、ドコモ回線を使うMVNOのサービスへと連携する形で提供する。具体的な内容は今後検討するとしているものの、例として、MVNOでもドコモのdポイントが使えるようにするという案が示された。
背景には間接的な政府の「値下げ圧力」
ドコモが今回発表した新プランは月間データ容量が20GBの1種類のみ。この20GBで3000円前後という水準は、政府が大手携帯キャリアに求めている料金体系に沿うものだ。