これは来年に向けても継続していくムーブメントなんじゃないかと予測していまして、日本の音楽って中々海外に進出しづらいとされていましたけど、なにかここで新しい展開が生まれるのではないかなと期待しているところですね。

良い音楽には平等にヒットする機会が開けている

 

──今年「世界で最も再生されたアーティスト」はバッド・バニーとなり、初めて英語以外の言語のアーティストがこのランキングで1位を取ったことも注目すべき点かと思いますが、ここに日本人の名前が入ってくる日がくると嬉しいですよね。

バッド・バニーなどの「ラテン」や「レゲトン」と呼ばれる音楽や、K-POPは、英語のアーティストでないと世界で成功できないという共通認識を打ち崩したと思います。

彼らは世界中で「外国からきた音楽」として受け止められているのではなくて、プレイリストの中で英語の曲と並んでいても違和感を持たれないような、世界基準の音楽になっているんですよね。

今までは言語の壁ってすごく高いと思われていたと思うんですけど、ラテン系の曲がスペイン語で歌われていてもそこまで違和感として感じ取られないし、BTSも韓国語と英語をミックスした曲が世界中で1位を取るところにまで行きついているので、昔ほど言葉って問題とされなくなったじゃないかなって思えるんですよね。

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ストリーミングサービスではいろんな曲が対等に並んでいて、ユーザー側もそれを当たり前に受け入れるようになってきているので、ジャンルとか言語とか国の壁がフィジカル時代よりなくなっているなと感じています。逆に言うと、ストリーミングサービス側として、もっと日本の音楽カルチャーを世界に向けて紹介していくことによって新しい可能性を広げられないかと、常に意識しているところです。

──K-POPの日本での人気に関しては、どのように見られていますか?

今年は日本においてK-POPの盛り上がりが特にすごかったです。これも海外のものとしてではなく、邦楽と区別することなく聴かれています。BTS、TWICE、SEVENTEEN、BLACKPINKが特に若い年齢のリスナーに対して顕著でした。