![メルペイスマートマネーの特徴](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/0/d/-/img_0d819bf75a38f631a2ea5355215d32bf72066.png)
利用後は、メルカリのポイントや売上金で返済することができるほか、月々の返済日・返済額などの返済プランもアプリ上でいつでも変更できるため、利用状況やその時の支払い能力に応じて返済方法を柔軟に選択できるという。
メルペイスマートマネーの特徴はメルペイスマート払いと同様に、従来のクレジットカードやキャッシングサービスで用いられていた属性情報で与信を判断しない点にある。メルペイ 執行役員CBOの山本真人氏は「利用実績をその都度反映することで、最新の情報をもとにした与信判断ができるようになる」と語る。
「属性情報は変化の頻度が高くないこともあり、属性情報に基づく与信では最新の状況が反映されにくい、という課題がありました。ただ、メルペイではメルカリの利用状況、販売実績というリアルタイムのデータをもとにすることで、最新の状況を反映させた与信判断ができています」(山本氏)
![メルペイ 執行役員CBOの山本真人氏](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/6/a/-/img_6a7ecb47f54e9da6b3f056544dae9688185128.jpg)
また山本氏によれば、具体的には2017年6月に試験運用を始めたメルペイスマート払いの前身となる機能「メルカリ月イチ払い」の提供から4年ほどかけて蓄積させてきた行動実績データを独自のAI技術によって機械学習させることで、利用状況にあった「適切な与信」が提供できているとのこと。実際、メルペイスマート払いにおいては、利用者の99%以上が利用分を支払い済みだという。
とはいえ、メルペイスマートマネーは融資サービスである以上、支払い能力以上の利用や支払いのための複数サービスの利用といった「多重債務」の問題も発生する可能性がある。その点について、メルペイはどう考えているのか。
審査の仕組みとして「証書貸付」を採用、多重債務を防止
支払い能力以上の利用への対策として、利用ごとにメルカリでの利用実績などを元に審査を行う「証書貸付」を審査の仕組みとして採用しているという。一般的な金融システムでは一度の申し込みで利用限度額が決まる「極度貸付」が採用されているが、「都度審査を行うことで多重債務懸念のある人の利用を抑制できる」(メルペイ取締役の信川享介氏)という。
![メルペイスマートマネーの利用イメージ](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/a/f/-/img_afdc8c2b660abb7087df2b5a0b85b64b127909.png)
また、融資の申し込み前にユーザーの適用金利や利用の見通しをアプリ内で表示することで借り過ぎの防止を図るほか、返済日・返済額などの柔軟に変更できる機能を提供することで、ユーザーのキャッシュフローの変動に対応できるようにしている。
「返済に困っている人に対して有人の相談窓口を開設することで、支払い条件の変更も含めて柔軟に対応できるようにしたいと思っています。こうした対策によって、雪だるま式に債務が増えてしまうことを防止していく予定です」(信川氏)