コロナ禍で出店登録数も増加
みんなのマーケットは2011年1月の設立。同年7月に提供を開始し、累計出店登録店舗数は2019年12月の時点で3万3000店舗を超えた。
同社は2020年1月、ニッセイ・キャピタル、グロービス・キャピタル・パートナーズ、ソニーと大和キャピタル・ホールディングスが運営するInnovation Growth Ventures、ゼンリンデータコムからの出資と、日本政策金融公庫からのデットファイナンスにより、総額40億円の資金調達を実施したことを発表している。
浜野氏は、調達した資金をテレビCMを含むマーケティング予算に回していると説明。コロナ禍のまっただ中にも流していたテレビCMは、利用者だけではなく、事業者間での認知度向上にもつながった。3~4月の出店登録数はコロナ前後で約50%増加したという。
「事業者も自宅で過ごす時間が多くなったため、 テレビCMの効果が上がっている。売り上げが下がるなどし、今後の不安を感じ、『集客をもっと頑張らなければならない』といった課題意識が事業者に生まれた。それによって、新規の登録店舗が増えたということも考えられる。テレビCMとコロナの効果が複合的に効いたのではないか」(浜野氏)
利用者・事業者に向けたコロナ対策
くらしのマーケットでは3月、衛生面での配慮を徹底している店舗をまとめた「衛生管理バッチリ店舗特集」を公開した。
この特集に掲載する事業者は、スタッフの体調管理を徹底する、公共交通機関を利用しない、マスクを着用する、アルコール消毒を行う、定期的に換気をする、といった項目からなる「衛生管理チェックリスト」に従う必要がある。また、事業者は無料でドアノブや手すりをアルコールまたは次亜塩素酸ナトリウムで消毒洗浄する。
マスクや消毒液が不足していたことから、それらが手に入らなかった業者は同特集に掲載されることはなかった。そこで同社は5月11日より、マスクなど衛生管理用品の配送を事業者向けに開始した。