「ホストも初期費用不要で登録できるので、新しい収益基盤の確保を考えているのではないか。4月もスペースは増加したが、それ以上に5月も増えている」(金谷氏)

akippa通勤・通学予約数の推移 提供:akippaakippa通勤・通学予約数の推移 提供:akippa
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 一方で、プロスポーツなどの各種イベントが開催されなくなったため、土日の需要は減少したという。利用が減少したエリアについては、野菜直売支援を行うスタートアップ・YACYBER(ヤサイバー)との連携により野菜直売所として提携駐車場のスペースを提供したり、お弁当販売所として活用したりといった取り組みを実施。野菜直売に関しては、今後も継続実施を予定している。

 金谷氏はトータルとしては「直近で業績が上がっているわけではないが、ユーザー層の拡大やスペース増加により、今後の事業拡大につながるとみている」と語る。また一時減少しているイベント需要についても、プロスポーツイベントの開催が7月10日以降、観戦者を5000人までに制限して認められるようになる予定。8月には収容人数の半数までの観客での開催を見込む。

「座席の隙間は確保できるとして、試合前後の公共交通機関の利用に不安があることから、駐車場を増やしたいとのニーズがあり、クラブチームなどからの問い合わせ、提携も増えている」(金谷氏)

 akippaではこれまでにもJリーグやプロ野球、バスケットボールリーグなどのチームとの提携を行ってきたが、こうしたプロスポーツチームとの連携について「今後も収益源として重視している」と金谷氏は語っている。

「都心での利用増と合わせて、イベントが再開されれば以前より利用が増えるのではないかと期待している」(金谷氏)

 また、akippaではコロナ禍を機に、コストを徹底的に見直したと金谷氏は言う。

「最悪のシナリオも考え、筋肉質な体制になったと思う。おかげで営業利益ベースでは良好に推移しており、今後を見据えれば悪いことばかりではなかったと感じている。これまでに35億円の資金調達を実施し、将来に投資してきた6年間だったが、今を見ることも重要だと考えるようになった。キャッシュがとても大事になっていて、1億円の価値が以前よりずっと高くなっている。安定した基盤があるから成長できると考えるようになり、バランスを成長だけではなく、安定した事業運営にも振り向けるようになった」(金谷氏)

 シェアリングエコノミー全般の行く末については「サービスによってトレンドや手法が一つ一つ違うので、一概には言えないが」と断りながら、金谷氏は「利用によって三密を避けることができるサービスは、問題ない。オンラインで提供される教育やスキルシェアは、伸びるのではないか。オンラインにみんなが慣れたことも、後押しになっている」と分析する。