さらに「カーシェアなどのモビリティも、今までは利用しなかった人が選択するようになった」と金谷氏。「感染予防さえすれば、カーシェアリングなどのサービスも利用が増えるのではないか」と話していた。
対面からオンライン化への動きが
一気に加速した「ビザスク」
スポットコンサルのマッチングサービスである「ビザスク」は、さまざまなビジネス領域の経験者がアドバイザーとして登録し、1時間単位の「スポットコンサル」で知見をシェアするサービスだ。相談者は新規事業開発やマーケティング、グローバル進出などの課題について、対面・電話・オンラインで相談することができる。アドバイザー登録者は現在10万人を超え、ビジネス領域で個人の知見をマッチングするプラットフォームとしては国内最大級の規模を有する。
サービスを運営するビザスク執行役員の宮崎雄氏は、事業への新型コロナ感染症の影響について「現状では限定的で、売上などが直近で大きくへこむということはなかった」と述べている。
従来、アドバイザーと相談者をマッチングするスポットコンサルは、電話・オンラインでも利用できるものの、事業法人を中心とした利用者の側で「対面で話を聞きたい」というケースがどうしても多かったそうだ。しかしコロナ禍でオンラインでの打ち合わせが日常化する中で「オンライン化が一気に加速した」とのこと。宮崎氏はこれをポジティブな変化として歓迎している。
「移動の必要がなくなることで、すきま時間を活用してアドバイザーが動けるようになる。オンラインでのスポットコンサルは、今後も利用が進みそうだ」(宮崎氏)
一方、10万人の登録者の知見を生かして、企業の新規事業開発をアイデア創出から事業プラン化まで支援するサービス「ビザスク project」では、「社内提案制度を通じて、社内コンテストなどを実施する形をとっており、このためのワークショップや勉強会などは集合型研修として行ってきた。こうした研修は当面見合わせることになり、多少影響が出た」と宮崎氏は述べている。
ただしビザスクでは、5月18日には対面式のワークショップや勉強会についてもオンラインで提供できる体制を整え、オンラインパッケージの提供をスタート。インタラクティブな研修も含めて、オンライン化に対応したという。
宮崎氏は「今後もオンライン化は継続する」とコメント。「緊急事態宣言が終わったからといって元に戻すというよりは、オンライン化でアドバイザーと参加者、相互の負担を減らしたい。研修なども最適な形を選びながら進めていく」と述べている。