「最終的には、園芸の裾野自体を広げたいです。これまで蓄積してきたFAQデータは、マーケティングや商品開発など、あらゆる園芸サービスで活用できるものだと思っています。テクノロジーの力を使って、お客様の声を反映させていきたいです」(堤課長)

中国の「We Chat」では一足先に大ブーム

    LINE内アプリは、かつてサービスだったものが圧倒的なシェアを勝ち取り、プラットフォームと化す典型といえる。その姿は、かつてのWindowsと重なるものがある。Windows はPCを爆発的に普及させ、情報通信のインフラとしての座を手にした。

    メッセージアプリがインフラとなり、周辺需要を喚起している例は中国にもある。8億4000万ユーザーを誇る中国のメッセージアプリ「We Chat」では、2018年1月に「ミニプログラム」と称して、アプリの中でアプリを立ち上げる機能をリリースしている。ミニプログラム上のサービスで上場する企業も出始めるほど、盛り上がっている。

 実際、中国で成功していることから分かる通り、LINE内アプリにはポテンシャルがある。

「様々な企業がデジタルトランスフォーメーションを迫られ、アプリ制作を実施していますが、費用を回収できないケースがほとんど。特に、ITリテラシーの高くないユーザーが見込まれる場合には、LINEが最適でしょう。いまだにFAXや電話が主流になっているようなレガシーな業界を変えることができるかもしれないと思っています」(中村社長)

 まだまだ盛り上がりそうな「LINE内アプリ」市場。LINEがプラットフォームになり、すべてその中で完結する時代がくるのかもしれない。