ゴーウェルには、毎日のようにサポートを希望する外国人が後を絶たないが、実際に登録できるのは、相談にきた中の10%に満たないという。就職支援会社へ登録するのにも制限が設けられている現状を考えると、外国人の就職がいかに難しいかがわかる。

生きるため、積極的に働く外国人

 ゴーウェルは、登録した外国人に対して定期的に、企業とのマッチングをする「1社限定説明会」を開催している。これは、新卒採用によくある、複数企業参加型の「合同説明会」とは異なり、ゴーウェルに登録する外国人を採用したい企業が1社単独で説明会をするというものだ。説明会のあとに個別面接を行い、その日のうちに内定まで出す。

「1社説明会を行うにあたり、実施企業にマッチしそうな人材を、あらかじめ当社でスクリーニングをかけて参加者を募ります。また、内定をもらったらすぐに働ける外国人しか原則参加させないため、内定承諾率は80%を超えています」(松田氏)

地方創生のカギを握るのは「外国人労働者」かもしれない1社説明会の様子 Photo by K.H.

 説明会では、黒いスーツを身にまとった外国人が整列し、「よろしくお願いします!」と元気よくあいさつをする。話を聞く姿勢も真剣だ。

「前向きで礼儀正しい人が多く、とても驚きました。質疑応答の時間には、積極的に質問が出て時間が足りなくなってしまうことがありました。面接をしても、日本人の学生にも引けを取らないくらいしっかりとした日本語の受け答えができるので、“外国人だから”という枠で考えず、当社で働くうえで必要なホスピタリティがあるかどうかで選考しています」(1社限定説明会を開催したレアル取締役の舟木卓氏)

 レアルは、京都でゲストハウスや不動産の運営を行う企業だ。伝統的な街並みがあり外国人観光客も多い京都での接客業ということで、人気の就職先だ。

「これまで4回ほどこの説明会を利用し、合計8人の外国人を採用しました。故郷に家族を残して来日しており、私利私欲よりも仕送りを優先する人も多く、仕事に対する積極性は日本人以上のものがあると感じます。“生きるために前向きに働いている”という印象です。今のところ社内からはネガティブな意見も出てきていませんし、活躍してもらっています」(舟木氏)

日本に「強い憧れ」を抱く優秀な外国人たち

 実際にゴーウェルを利用している外国人は、どういう目的をもって就職活動しているのか。

 ベトナムから来たアンさん(26歳・女性)は、ベトナム大学を卒業して日本にやってきた。日本では日本語学校と専門学校でおよそ4年間勉強に励んだ。

「ホテルで接客をするのが昔からの夢なのですが、世界トップレベルのサービスをする日本で働きたいんです。日本人のマナーや他人への思いやりの心に、とてもあこがれています。日本語は難しいし面接は緊張するけれど、日本人の良いところをたくさん吸収したい」