イギリス・ロンドンのスタートアップ「what3words」は、GPSのような地理座標の表示を3つの単語で3メートルの精度で表示できるシステムを開発している。駐車場のどこにクルマを停めたか自然言語を使って正確に表示でき、各国語に対応している。音声認識も容易で、メルセデスベンツのナビに採用されたことで話題になった。
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「公共交通×シェアリング」で都市生活を変革するベルリン
ベルリン市交通局(BVG)は、運営する公共交通とその競合ともいえる様々なシェアリングサービスを1つのアプリで一括利用できる「Jelbi」サービスを始めた。一度の登録でバスや鉄道といった公共交通と、電動キックボードなどのシェアリングサービスについてまとめて支払いができる便利さに加え、リアルタイムの交通状況や天候にあわせて最適な移動方法を検索できる機能を提供し、都市全体の付加価値を高めることを狙いにしている。
さらにそのベルリンでは、過密化する都市から郊外へ生活環境を拡げるスマートシティ・プロジェクト「Future Living Berlin」を進めており、そこではMaaSの運用が市民サービスの中でも大きく位置付けられている。運営はベルリン政府の組織「Berlin Partner」が中心だが、不動産や建築、エネルギー、エレクトロニクス分野から複数の企業がパートナーとして参加しており、2020年1月から入居が始まる予定だ。
モビリティのパートを担当するのはDaimlerで、コンパクトカー「SMART」のオーナーが利用するシェアリングサービス「 "ready to"」を活用する。サービスを開発したSmart Labでは、スマートシティではMaaSをどう活用すればより快適にできるかを、住民と共に検証している。
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他にも、ベルリンで企業向けに移動シャトルや駐車場サービスを提供している「Wunder Mobility」や、自動運転のシャトルバスを開発するフランスの「EasyMile」、その自動運転シャトルの運用システムを開発する「2getthere」からスピーカーが登壇し、いずれも世界規模で需要が増えていることを紹介。MaaS市場が確実に成長していることを印象づけた。
MaaSは“利便性”から“社会課題解決の手段”に
進化するMaaSを都市生活に生かす研究も行われている。欧州フォード傘下のFord Mobilityは、ロンドンで各種センサーとネットワークを搭載した160台以上のスマートカーから5億件を越えるデータを収集、分析したレポートを作成しており、渋滞の解消や安全対策などに活用している。MaaSによって収集できる情報はさらに増え、自治体にデータを提供することで都市開発に生かせるとしている。