誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
「あるがまま」でいい
今日は、「あるがまま」でいいという話をしたいと思います。
精神科の領域には、森田療法という治療法があります。ごくシンプルにいうと、「あるがまま」に生きることによって、精神的な病を治癒していくという治療法です。
一般的な病院では採用されていませんし、私も精神科医としてその治療をした経験はありませんが、「あるがまま」という心を育てていく考え方はいい考え方だと思っています。
余計なことを考えない
身のまわりのことを「あるがまま」に受け入れていくと、感情が左右されにくくなります。そうすると、余計なことを考えずに済んだり、心がラクになったりします。
しかし、多くの人はなかなか「あるがまま」に受け入れられないものです。余計なことを考えてしまい、「このままではいけない」とか「こうしなければならない」と、さまざまな思考を追加してしまいます。
それが自分を苦しめる原因になるのですから、全部いらないものなのです。
なんとかしなければ
いけないことはない
いまの状況のままで、なにも変えなくていい。「なんとかしなければいけない」というのは、基本的にはないと考えるのです。
もちろん憲法で定められている納税・勤労・教育の義務などはありますが、それ以外にはやらなければいけない義務は基本的にはないと考えればいい。これは大事な考え方です。
自分の人生を眺める
冬になれば雪が積もり、やがて溶け、だんだん暖かい季節に移り変わるように、あるがままを受け入れて自分の人生を眺める。
精神的につらくなって休みたくなったら休めばいい、庭の木を植えてみたいと思ったらそうすればいい。力を入れず、あるがままの生き方をしてみてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。