金運アップ、仕事の成功、邪魔者排除……
願い別に神様を分類

・勝負に出るなら八幡系 

 全国に8万社あるといわれる神社の中で、石清水八幡宮(京都府八幡市)、鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)、筥崎宮(福岡県福岡市)など、もっとも多くの神社に祀(まつ)られているのが八幡神。多くの武門からあがめられ、源頼朝は源氏の守り神として鶴岡八幡宮を創建したのはご存じの通りだ。

 未曾有の国難といわれた元寇では、石清水八幡宮の本尊の手にあった矢が西方に飛び去り、神風を吹かせて敵方の軍船を壊滅したとも伝承されている。

「古来、国の大事を救ってきた強力な神様。ライバルを倒して勝利を手にしたいなら八幡様にお参りをしてみてください」

・金運財運向上なら稲荷系

 伏見稲荷大社(京都府京都市)、笠間稲荷神社(茨木県笠間市)、祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)という三大稲荷から、町の路地奥にたたずむ小さな稲荷社まで、金運財運を授けてくれる稲荷神は私たちの身近にいる。

 お稲荷さんのご社殿の前にいるのが、口に宝珠と鍵をくわえた神狐。宝珠は願いをかなえる宝、鍵は宝の蔵を開ける道具を示していて、稲荷神をお参りすればどんな祈願もかなえ、財福を与えるというご神徳をシンボライズしている。

「異色のお稲荷さんを挙げるならば、品川神社境内の阿那稲荷神社(東京都品川区)。その下社は、石組みで補強された洞窟の中に祀られています。地味ですが、神秘的で、この洞窟の中に湧き出している『一粒万倍』のご神水でお金を清めれば、金運アップが期待できると人気です」

・現世ご利益の最強は弁財天

 江島神社(神奈川県藤沢市)、竹生島神社(滋賀県長浜市)、厳島神社弁財天(広島県廿日市)など弁財天は、仕事をしていく上で、オールマイティーなご神徳を授けてくれるありがたくも強い味方だ。

 江島神社の場合、まずは発祥の地である江の島岩屋洞窟へ。手燭(てしょく)を持って、洞窟内の石仏や奇岩を拝しながら進む。そして神社内の八角のお堂・奉安殿に奉祀されている2体の弁財天のお参りをしたい。

「弁財天の中でも『八臂(はっぴ)弁財天』は女神でありながら8本の手に弓、矢、刀などを持つ戦闘神。琵琶を抱えた裸像の『妙音弁財天』は芸事や弁舌の才能を開花させるといわれ、大勢の人の前でのプレゼンテーションなどで、力を発揮させてくれる神様です」