・邪魔者を排斥するなら須佐之男(天王)系

 八坂神社(京都府京都市)、須賀神社(東京都新宿区)、津島神社(愛知県津島市)などは、かつて須佐之男神と同体とされた、牛頭天王を祀った神社。

 もとは災厄をもたらす荒ぶる神だが、そのパワーをもってして災いを払いのける神へと転化したことから、魔除けパワーは最強。

「須佐之男神は、皇室の祖先である天照大御神の弟神で、『八俣の大蛇』という八頭八尾を持った大蛇を退治したことで知られる神様。最初は高天原の厄介者だったが、地上に降りてからは人々を救う正義のヒーローになり、神社の祭神になりました。邪魔者を蹴散らしたいときは詣でてはいかがでしょうか」

東京の愛宕神社にある
86段の「出世階段」

・事業が火の車になったら愛宕系

 愛宕神社(京都府京都市、東京都港区)の主祭神は、火の神である火産霊命(別称はカグツチ)。防火に関するご神徳が得られることで知られている。

 経済状態が立ち行かずに「火の車」になった会社の火も消してくれて、商売繁盛につながるといわれているのだ。

「ちなみに神仏習合の時代、この祭神の根本(本地)は『勝軍地蔵』とされ、困難を打破する仏神として武将らにあがめられていました。東京のビル街に鎮座する愛宕神社には86段の『出世の階段』があります。困難な状況に勝機を見いだすためにも、ぜひ上がってお参りしましょう」

 神様のストーリーに思いをはせれば、どの神様からどういったご神徳を授けていただくかが、分かっていただけたのではないだろうか。2024年をどんな年にしたいか目標が定まったら、神様にお願いをしにいこう。