倒産危険度ランキング総合版の第2弾。ゼロゼロ融資終了、金融機関の融資姿勢の厳格化、拍車が掛かる人手不足――。金利上昇懸念の高まりもあって、2024年に倒産が急増するのは必至だ。そこで、上場企業3935社の倒産危険度を総点検。リスクの高い472社をあぶり出した。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#9では、ワースト101~472を一挙に紹介する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
シャープ、河西工業、三菱製紙…
気になる、危ないあの企業は何位?
原材料高や人件費上昇、コロナ禍対策として企業の資金繰りを支えた実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済本格化――。これから倒産が急増していく要因を挙げるのには事欠かない。
4月に建設業界や物流業界でも、時間外労働の上限規制が適用されるようになる。いわゆる「2024年問題」で、人手不足は一層深刻になり人件費高騰は避けられない。さらにこの春の金融庁による金融機関向けの監督指針の改正を受けて、企業の資金繰りをつなぐのを第一としてきた金融機関の融資姿勢が4月以降、厳しくなる恐れも強まっている。
今こそ、経営リスクの高い企業を見分けることが重要である。その手引となるのが、公開情報から算出した「倒産危険度(Zスコア)」だ。
ダイヤモンド編集部が上場企業3935社の倒産危険度を総点検したところ、472社が危険水域と判定された。全業種を網羅した倒産危険度ランキングの第2弾として、今回の記事ではワースト101~472を一挙に紹介する。
この中には、23年3月期に純損益で2608億円もの巨額赤字を出したシャープも入っている。同社は10年代前半に深刻な経営危機に陥り、その後、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の子会社になった。
そのシャープが液晶パネル事業で再び変調を来し、経営の先行きが見通せなくなってきた。有利子負債は6500億円を超える規模で、楽天グループや旧東芝メモリのキオクシアホールディングスと並んで、現在メガバンクの融資担当者を悩ませている。
それでは次ページから、個別に確認していこう。