総予測2024#64Photo:PIXTA

電機業界各社には業績見通しとは別に、将来性を評価するポイントがある。それが自動車産業向けの車載事業だ。特集『総予測2024』の本稿では、電機大手のパナソニック、ソニー、三菱電機、東芝における車載事業の将来性をランク付けした。日立製作所はこの勝負からすでにフェードアウト。将来有望組との明暗はどこで分かれたのか。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)

明暗分かれる電機業界
「下克上」の鍵となる事業とは

 円安の追い風を受ける電機業界。しかし、全社そろって好調というわけではない。各社の2023年度収益見通しを比べると、優勝劣敗が鮮明に分かる(次ページ図参照)。

 明らかに劣敗側に立つのは、23年12月に上場廃止が決まった東芝。売上高でも営業利益率でも競合に大差をつけられている。

 もっとも、今後の成長力については、業績見通しからはうかがい知ることのできない、各社のポテンシャルが明らかになるポイントがある。各社の車載事業の成長性だ。

 大変革期にある自動車産業における事業の成否が、序列激変を巻き起こし得るのだ。

次ページでは、パナソニック、ソニー、三菱電機、東芝における車載事業の将来性をランク付けした。なお、日立製作所はこの勝負からすでにフェードアウトしている。将来有望組との明暗はどこで分かれたのか。