ある程度までうまくなるのはそんなにむずかしくありません。雑誌を見たってSNSを見たってみんな写真うまいじゃん。ということはそんなむずかしくないんですよ。

 心配しなくても写真は撮れるようになります。慌てなくても急がなくても平気。それよりも先のことを考える。うまい写真=いい写真って誤解しない。うまい写真を目指さない。先のために写真以外のものを吸収しましょう。

写真以外のジャンルの話題を
どれだけ持っているか

 写真をやってると写真がきっかけでいろんな場所に行くことがあります。撮影にも行くしカメラ屋さんにも行くし、写真展に行ったり、もしかしたら写真サークルに入るかもしれません。なのでいろんな人と会話をする機会が増えます。写真がきっかけでいろんな場所でいろんな人と会話をします。

 写真がきっかけで会話をするときに大切なのは、いかに写真以外の話ができるかということです。おもしろい話ができることが大事。別に相手をゲラゲラ笑わせる必要はないです。ユーチューバー的な派手なリアクション芸もしなくていいです。

 おもしろい話って相手が知らない話をすることです。むかし「トリビアの泉」って人気番組があったけど、あれは知らないことを知れるからおもしろかったんです。ネットのニュースだって知らないことを知れるからおもしろいんですね。

 勉強だってそうじゃないですか、知らないことを知れるから勉強はたのしい。人間には多かれ少なかれ知識欲があって、知らないことを知ることで満たされます。

 逆につまらない話ってなんだろうって考えると、すでに知っている話なんだと思うんです。何度も何度も何度もおなじ話をしてくる人っているじゃないですか。酔ってるとブーストするし。おなじ話をおもしろくするには落語のように話術を高める必要があります。

 写真をやっている人同士で会話すると、写真が共通言語だから写真の話になりがちなんですけど、カメラの話はなるべくしないってのは大事です。聞かれたらいうのはいいと思うけど、自分からカメラの話はしない。カメラの話なんて全体の5%ぐらいでいいです。ところが95%ぐらいカメラの話をしちゃう人が少なくないです。