健康のためにもっと野菜を食べたい!と思っているビジネスパーソンは多いでしょう。しかし、「どうしても昼食は炭水化物が多くなってしまう」「毎日の食卓に野菜料理を取り入れるのは難しい」といった悩みを持つ人は少なくありません。そこで今回は、改めて野菜の重要性を解説し、十分な野菜を取るためのコツをお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)
なぜ野菜を取った方がいいの?
野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、機能性成分など、体の調子を整え、機能を正常に維持する大切な栄養素や成分が含まれています。さらに、免疫機能向上の助けになったり、抗酸化作用などの機能性成分により、高血圧、脳卒中などの疾病を予防する効果が高いといわれています。
最近の研究によると、野菜を十分に摂取している人は、疾病のリスクが低く、健康状態が良好であることが明らかになってきました。つまり、野菜の多様な成分が健康な身体作りに影響していると考えられるのです。
ここで、日頃の食事習慣や健康状態を振り返って、下記の項目がいくつ当てはまるかチェックしてみてください。
□外食が多い
□インスタント食品をよく利用する
□朝食を抜くことがある
□丼物やカレーライス、パスタなど単品メニューを食べることが多い
□血圧が高め
□便秘ぎみ
当てはまる項目が多い人ほど、野菜不足の可能性があります。
厚生労働省が、国民が主体的に取り組める新たな国民健康づくり対策として提示している「健康日本21」では、1日の野菜摂取量の目標は350gです。しかし、令和元年の国民健康栄養調査で野菜の平均摂取量を見てみると280.5gで、350gには届いていません。
野菜350gを簡単に計算する方法をお伝えしましょう。まず、野菜70gを1皿と考えます。1日に5皿分取ることで350gになります。
例えば、朝食に2皿、昼食に1皿、夕食に2皿と、3食に分けて考えることで、おおよそのイメージがつくのではないでしょうか。国民健康栄養調査の結果から考えると、1日当たり1皿分を、食事にプラスすれば良いことがわかります。