【『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』(3)】評価される人はやっている「報・連・相」4つのポイント〈PR〉

「ちょっと何を言っているかわからない」「それで結局、何が言いたいの?」。上司に報告をする、同僚に連絡や説明をするといったビジネス現場でのコミュニケーションでこんなふうに聞き返されてしまうことはありませんか?「自分では一生懸命話しているつもりなのに…」と悩むビジネスパーソンは少なくありません。そこで連載3回目では、ビジネスの現場で求められる「わかりやすい報・連・相」について、書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』から抜粋してお届けします。

情報伝達としてのビジネス・コミュニケーションは
「まず要点」

 そもそも、情報伝達における「わかりやすさ」とはどういうことなのでしょうか。実は、答えはものすごくシンプルで、どんな複雑な内容であっても、抑えるべきポイントはたったひとつ。

「最初に伝えたいこと。それから詳細」

 という順序を意識して話すことです。「最初に伝えたいこと」とは、具体的には、

・結論―最終的にもっとも伝えたいこと
・要点―話中の長くて複雑な部分を簡潔にまとめたもの


 の2つにあたる部分になります。「何が言いたいの?」と聞かれてしまう人が陥りがちなのが、「伝えなきゃと思う情報を、最初から順番に羅列するだけ」という落とし穴です。

「会社に着いて予定表を見たら、A部長とB主任が『午前中は得意先に直行』になってたので、たぶん2人とも戻るのは午後イチになると思います。他のメンバーはそろっているのですが、全員揃っているときのほうがいいと思うので、11時から予定していたミーティングは延期にします」

 この連絡、すごくわかりにくいと思いませんか?

 なぜなら、話の最後にならなければ、「11時からのミーティングは延期」という結論が出てこないからです。

 では、以下の言い方ではいかがでしょうか?

「11時から予定していたミーティングは延期にします。A部長とB主任が『得意先に直行』で午前中は不在のためです。全員がそろわないと――」

 話の最初で「延期にするという結論」と「部長と主任が不在の理由の要点」が明確に伝わるため、わかりやすくなりました。

 私たちが運営する実践型ビジネススキル・スクール「コミュトレ」の受講生からも、「『伝えたいことから先に話す』ことを意識し、それを徹底するようになってから、『何が言いたいの?』という反応がぐっと減って、自分の説明力に自信を持つことができた」という声が数多く寄せられています。

 職場における情報伝達シチュエーションのなかでもとくに重要視されるのが「部下から上司へ」というベクトルで行われるコミュニケーションです。

 そして、上司と部下の間で行われる代表的なビジネス・コミュニケーションと言えば、多くの人が思い浮かべるのは「報・連・相(報告・連絡・相談)」でしょう。

 報・連・相を行う際、何よりも重要なのは、「わかりやすさ」と「正確さ」です。

 場を和ませ、打ち解けるための雑談と違って、ビジネスをスムーズに進めるためのフレームワークのため、些細な行き違いや伝達ミスが業務の混乱や停滞、ときには重大な事故を引き起こす原因になる恐れもあるからです。

 逆に言えば、常に的確で簡潔な報・連・相ができれば、組織やチームの業務効率の向上に貢献でき、上司や同僚からも信頼を得ることができるでしょう。

 ここからはわかりやすくて正確な情報伝達としての「報・連・相」をするために、常に意識しておくべき4つの要素をご紹介します。