「職場の不機嫌な人への対処法を考えましょう」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)

「職場の不機嫌な人」への対処法・ベスト1Photo: Adobe Stock

職場の「不機嫌」な人

 職場に、「不機嫌な人」がいませんか?

 明らかに自分にだけ態度が悪いような人っていますよね。

 仕事のためなら、そんな人ともうまく関わらなければならないときもあるでしょう。

 どうすればいいでしょうか?

余計なことはしなくていい

 基本的には、コミュニケーションは「双方向性」のものです。

 なので、どのような対処方法でも、相手があなたに向ける感情を変えてくれるとは限りません

 むしろ、余計なことをすると、感情を逆撫でしてしまう可能性もあります。

 すると、余計に関係がギクシャクしたり、仕事に向かう朝に、「吐き気」「めまい」が出るなどの緊張を生じてしまう可能性もあるでしょう。

「相手」を変えようとしないで

 可能であれば、上司の方を交えて、その態度の悪い人と「客観性のあるコミュニケーション」をとり、関係性を改善するのが好ましいです。

 ただ、それであっても相手次第の問題にはなるので、必ずよい効果が得られるとも限りません。

 現実的には、「その人と関わらないようなタスクを担当する」「部署を変える」などの措置が必要となるかと思います。

 まずは、職場の中であなた自身が孤立しないように、「上司」や「人事」の方などの相談しやすい人を味方につけることです。

 直接、相手を変えようとしてしまって、疲弊しないようにしましょう。

(本稿は、頭んなか「メンヘラなとき」があります。の著者・精神科医いっちー氏が特別に書き下ろしたものです。)

精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。