しかし、そのオネスト(正直)カードも、日本語でしか表記していない。フロアレイアウトのパンフレットをもらったが、これも日本語の表示だけだ。

 例えば、英語、中国語、韓国語でそれぞれ、土産物売り上げのベスト10やおすすめ商品の説明、その商品はどこの棚に陳列されているのかを示す売り場レイアウト、オーケー特有の価格表示の見方や免税手続きの場所などの情報を提供すべきだろう。

銀座店に貼られていた「当店おすすめ!」ボード銀座店に貼られていた「当店おすすめ!」ボード。英語の下に中国語、韓国語が併記してあったのはこれくらい

 実際、SNSを英語で検索してみても、オーケー銀座店はヒットしない(銀座のショッピング紹介で、少しだけ取り上げていた投稿を1つ発見した)。これでは、外国人観光客にとって、銀座にオーケーの存在がないに等しい。SNSなどで、日本語以外でも情報発信を心掛けるべきだろう。

知られていなさすぎる
「オーケー調剤薬局」

 銀座店の三つ目の特徴が「オーケー調剤薬局」(保険薬局)だ。地下1階の売り場内に併設され、処方箋の受け付けを行っている。銀座にはクリニックや歯医者が多く点在しているので、病院帰りに寄ってもらえば、薬を準備する待ち時間に食料品や日用品を購入してもらえる、ということだろう。土・日・祝日も営業しているのも、顧客にとっては大きなメリットだ。

 しかし、十分に訴求できているだろうか?オーケーの調剤薬局は都内にまだ6店しかない。スーパーマーケットのイメージが強いために、一部店舗には薬局が併設されていることを知らない人のほうが多いだろう。何度か薬局を見渡したが、筆者の滞在時に利用者は一人もいなかった。1階店頭入り口などに、処方箋受け付けや調剤薬局の販促看板を出し、SNSでもアピールすべきだろう。

オーケーの一部店舗に併設されている「オーケー調剤薬局」オーケーの一部店舗に併設されている、「オーケー調剤薬局」