「ちゅ! 可愛くてごめん」→「抽! この部首はてへん」みたいな言い換えのベスト1は…
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
「韻を踏むだけ」で感心される
簡単に人が感心してしまう表現があります。
それが「韻を踏む」ということです。
独特な言葉で韻を踏んで、「〇〇みたいに言うな」というツッコミをすると、わりと笑いを取りやすい。
「『つらたん』って、『シャコタン』みたいに言うな!」
「『意味変~』って、『しみけん』みたいに言うな!」
「『散髪した』って、『三発した』のイントネーションみたいに言うな!」
このような要領です。すみません、3つ目は言いたかっただけです。
「韻を踏む」ということの練習をしてみましょう。
「Chu!(ちゅ)可愛くてごめん」という歌の歌詞を知っているでしょうか。
これに似た言葉を言ってみましょう。
ポイントは、「ちゅ!」と「ごめん」です。
それぞれで「韻を踏む言葉」をたくさん「素材」として出しましょう。
「ウッ!」「注!」「抽!」……
「ご縁」「誤嚥」「五円」……
実際に口に出したり、歌ったり、スマホの漢字変換を使ったりして、近しい言葉をたくさん出しましょう。
あとは、意味が通じるように整えると、回答に仕上がります。
〈お題〉
「『ちゅ! 可愛くてごめん』みたいなこと言おう」選手権
〈最優秀賞〉
ぴっ! レジ袋五円
〈入選〉
抽! この部首はてへん
このように、うまく元の歌詞を残したほうが面白さは増します。
だからポイントは「韻を踏むこと」なんですよね。
まずは似た言葉を探し、そして加工する。この順番です。
替え歌のクセを残しておこう
小学生の頃、CMを替え歌にする人は多かったはずです。
特に男子がやることでしょうかね。
「車を売るならビッグモーター♪」のCMソングが「車を壊してバレてモーター♪」にいじられてしまったように、これくらいのレベルでも大喜利としてはいい回答です。
空耳でもかまいませんので、替え歌でどんどん連想させましょう。
「タモリ倶楽部」の人気コーナー「空耳アワー」がなくなったいま、そのネタを消化すべき場所は、私の坊主大喜利のはずです。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。