大手総合商社の住友商事が今春、新電力における販売量ランキングの上位に突如浮上する見通しであることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。本稿執筆時点で資源エネルギー庁が公開している最新の電力販売量実績(2023年12月分まで)では、これまでの販売実績はゼロ。長期連載『エネルギー動乱』の本稿では、住友商事がなぜ新電力上位に食い込むのかをリポートする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
小売り登録はあったが販売実績ゼロ
それが今春いきなり新電力大手に
大手総合商社の住友商事が今春、新電力における販売量ランキング上位に突如として浮上する見通しであることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。
住友商事には完全子会社で2001年設立のサミットエナジーという老舗新電力があるが、こちらの話ではない。上位に入るのは住友商事本体である。
住友商事は21年3月に電気事業法に基づく登録小売電気事業者となっていたが、経済産業省が公開している最新の電力販売量実績(本稿執筆時点では23年12月分まで)によると、これまでの販売実績はゼロだった。
だが、その住友商事が今年4月分以降、突如として存在感を示すことになりそうなのだ。新電力における販売量ランキングで、トップ10入りする可能性がある。新電力を巡り住友商事に何が起きているのか。