まだXがツイッターであった頃の青バッジといえば、ツイッター社が本人確認を行った「公式ユーザー」のような扱いで一目置かれるところがあった。申請しても公認されないユーザーもいて、その判断基準が謎に包まれていたところはあるが、企業の公式アカウントや有名タレントなどが軒並み青バッジを取得していたこともあり、一定の信頼の証となっていた。

 しかし今や、青バッジといえば収益目的の過疎アカウントだったり、ましてやインプレゾンビが跋扈したりする世界なのである。

 こういった中にあっていきなり青バッジを付与されたところで喜べないユーザーも多い。青バッジは非表示にすることもできるため、表示させないことを選ぶ人もいる有様だ。

 この急な方針転換は、予告されている新施作によるものと噂されているが、今のところXからの発表がないため、はっきりしたところはわからない。ユーザーからして基準のわからない(あるいは確認できない)判断がXのサービスにおいてはよく見られ、困惑の原因の一つとなっている。

規模の大きさに不釣り合いな
判断基準の不明確さ

 ユーザーにとって判断基準がわからないと言えば、凍結とその解除である。

 Xではユーザー同士が「通報」を行うことができる仕組みがあり、不適切または攻撃的な内容を運営に報告することができる。

 Xのヘルプセンター(https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/abusive-behavior)によれば「特定の人物を攻撃的な行為や嫌がらせの標的にしたり、他の人にそうした行為を行うよう扇動したりすることを禁じます」とあり、要約すると健全な対話を促進し、利用者が安心して意見や信念を表明できるように「他者への嫌がらせや侮辱、または名誉毀損を行う行為やコンテンツを禁止しています」とはっきりと書かれている。

 さらに具体的には、特定個人に対して悪意あるコンテンツを継続的にポストするとか、悪意あるコンテンツを利用者の@ポストすることなどが挙げられている。

 しかしこれを読んで「そうか、Xは侮辱的投稿にきちんと対応してくれているのだな」と思う人は皆無だろう。