「例えば日本でも入手しやすいDJIなど市販ドローンは、ある程度の高度に達すると騒音の少ない山間部でも気が付かないくらい静かに飛行ができます。ましてや市街地に隣接する『いずも』付近は高速道路などがあるためさらに気が付きにくいはずです。ドローンを操縦したことがある人なら、わかるはずなんですが……。『動画の甲板は耐熱塗装処理後の雰囲気が感じられず、F35B離発着用の黄色の滑走路標示線も、ちょっと綺麗すぎるのではないでしょうか』という指摘も、市販のドローンの性能を理解した上で操縦や空撮の経験があれば、このような疑問は持たないはず」
として、量産型カスタム氏は、筆者に対してDIJドローンの最新機能が検証されたURL(『Vol.59 驚きの飛行性能&高画質!Mavic 3の映像を検証する・中編 [Reviews]』)を示した。そこには、静音性が向上していること、カメラの機能が高く、広角撮影が可能であること、さらに内蔵補正機能やDJIのアプリケーションによる画質や色の補正もできることが示されていた。他にも、
<飛ばしていて気づいたのですが、バッテリーがとにかくモチます!>
<着陸がかなわない連続撮影(電車・バス等の撮影待機、30分以内の花火大会など)などで重宝しそうです>
<色補正を加えることで通常撮影時よりも表現力の高い映像に仕上げることができます>
これらファクトを総合して考えるにやはり動画のフェイク説は説得力に欠ける。
量産型カスタム氏が続ける。「もし生成AIによるフェイク動画と主張するのであれば同じような品質の動画を作り再現する必要があります。自らが再現できないものを出来ると言い張るのは、軍事ジャーナリストだろうと学者だろうと無責任で技術を論ずる資格すらなく信用してはいけません…まあ今回に限らずですけどね」
となれば、今回の問題の本質は何なのか。部谷氏に見解を聞いた。