「誇れるスキルなんてない……」と不安になる人も多いでしょうが、立派に見える社会人も学生時代は皆さんと同じ地点にいたのです。そこからいわゆる一流企業や人気企業といった「良い企業」に入っている人は、過去にたくさんいます。もちろん、残念ながらそうでない人もいます。

 何がその差を分けるのでしょうか?

○地頭の良さ、人柄

 際立ったものがない人こそ、誇大広告や嘘に走らず、考え抜いた回答で「地頭の良さ」を感じてもらい、自分の素直さや前向きさをアピールして、「当社で伸びてくれそうだ!」と感じてもらうことが大事なのです。

 企業は、ごく一部を除いて、「入社したら即戦力で活躍してくれなくては困る」なんて過度な期待を学生にはしていません。

 人材を使い捨てるブラック企業なら別ですが、新卒採用を毎年定期的に行う企業なら、しっかりと研修を行って数年かけて一人前にしていく人材育成制度や企業文化ができています。だからこそ、

短期離職をしないか?
自分勝手ではないか?
打たれ弱すぎないか?

 を中心に、面接でしっかり見極めたいと思っているわけです。

 そのため、この3つをしっかりアピールして、(中長期スパンで見た時に)当社で使える人材であることを感じ取ってもらうことが大事になってきます。

質問には必ず「面接官の本音」がある

○何でも「正直なら良い」ではない

 たとえば、
「あなたの夢は何ですか?」には、
「入社した場合に達成したい仕事上の目標を聞きたい」という本音が隠れています。

 額面通り受け取って、(独立支援制度のようなものがないのに、意識が高いヤツと思われようとして)「早く起業して自分の会社を持ちたい!」とか、(自分の思うままに)「幸せな家庭を築きたい!」と答えるようでは、面接官の聞き取りたいこととは大きくズレているということです。