デスクワークの人は要注意
30分に1回心がけたいことは?

メソッド5:座りっぱなしはNG、小まめに動こう

 ところで、あなたは1日のうち何時間座っているだろうか。座りっぱなしは血流を悪化させ、喫煙と同じくらい命を縮めることが世界の数々の研究で分かってきている。豪州では、「1日11時間以上座っている人は、4時間未満の人に比べて死亡リスクが40%上がる」との研究結果が報告され、官民一体で「座りっぱなし防止キャンペーン」に乗り出したくらいだ。

 ちなみに、シドニー大学の研究者が世界20カ国の成人の平日座位時間を調べた結果では、日本人が7時間で最長だった。座っている時間が長いと、1日30分以上のウォーキングや週5日以上のランニングをしていても、死亡リスクの上昇が免れないことも分かっている。

「30分に1回程度は立ち上がるようにしてください。会議やトイレで席を離れたときには遠回りして戻りましょう。忙しい人でも、通勤時間や犬の散歩時間などを利用して、歩いたり走ったり小まめに体を動かすことも大切です。ゴルフや登山など、体を動かす趣味を持つことをお勧めします」

 池谷先生自身、これら5つのメソッドを実践し、45歳のときには実年齢通りだった血管年齢が、52歳で実年齢マイナス14歳の38歳に若返った。62歳の今も、血管年齢は30代をキープしている。

「血管は何歳になっても若返ります。私のクリニックに通う患者さんの中には、70代~80代でも、ちょっとした生活習慣の見直しで血管年齢と見た目がみるみる若返った例が少なくありません。医師仲間の中にも、過労が重なり、40代~50代で突然死してしまった人がいます。今日から5つのメソッドを実践して血管の若返りにチャレンジし血管事故を防ぎましょう」

(監修/池谷医院院長 池谷敏郎)