傷ついた細胞は睡眠中に修復
寝る前のスマホは控えよう
メソッド4:良質な睡眠を取って、ストレスマネジメント
血管を守るために欠かせないのが睡眠だ。池谷先生自身は、45歳を過ぎた頃から、良質な睡眠を確保するために、夕方以降はコーヒー、緑茶などのカフェイン飲料は控え、就寝前にスマートフォンやパソコンなどは見ないようにしている。
「血管の細胞は日々傷ついていますが、睡眠中に修復されます。特に、睡眠直後から3時間程度は成長ホルモンが豊富に分泌され、血管を修復します。睡眠不足は交感神経の緊張を招いて血圧を上昇させますし、食欲を増強させるホルモンが出て肥満にもつながりかねません」
起きている間も、イライラしたり怒ったり嫉妬したりといったマイナスの感情は血管を収縮させて血圧を上げ、血管力を低下させる。
「私は、何か腹が立つことがあったときには、自分の血管をイメージして、イライラしている間に血管の中の細胞に傷が付いてしまう、それなら怒るのをやめておこうと考えるようにしています。ストレスをためないためには、相手を変えようなどと考えないことです。働き過ぎにも注意しましょう」
イライラしたら、腹式呼吸で気持ちを静める方法もある。「腹部に手を当ておなかを膨らませながら3秒かけて鼻から息を吸い、1~2秒息を止め、おなかをへこませながら6秒かけて口から息を吐きだす」を数回繰り返せば、血圧の上昇も抑えられるので試してみよう。