話題の新NISAは
次世代への資産形成に有効か

 このサイトでも人気トピックである新NISAだが、これからの資産形成には本当に有効なのだろうか。新NISAは、非課税保有期間が無期限化されたため、以前よりも長期的な視点で資産を運用できるようになった。普通預金や定期預金は相変わらず低金利の現在、長期的に非課税の投資ができるメリットは大きい。以前よりも格段に活用しやすくなっているため、この機会に始めてみてはいかがだろうか。

 ただし、敷居が低い新NISAだが、あくまでも投資であり、元本割れのリスクはある。新型コロナウイルスのように、世界情勢が大きく揺らぐことがあると仮定すると、思うような投資結果にはならない可能性もある。あくまでも資産形成方法の1つ、と認識しておくことが大切だ。

 冒頭で触れたように、今後、金融所得への課税は動向を注視する必要もある。政府は老後に備えて積極的に投資を活用するように新NISAを後押ししているが、今後は増加する介護保険料などを補填するために、新NISAで得た金融所得が課税対象となることは十分に予想できる。

 マイナンバー制度が整ってきたこともあり、徴収の事務負担が以前よりも大きく軽減していることも、課税を後押しするきっかけになり得るだろう。やはり投資は課税の視点からも、一極集中ではなく分散させておくことをおすすめしたい。