肩こりや腰痛も体幹力不足が原因の可能性大。体幹が弱いと体にゆがみが生じ、姿勢が悪くなります。その結果、肩や首、腰に余分な負担をかけることになり、痛みが生じるというわけです。トレーニングで体幹を鍛えれば、筋力バランスが整えられ正しい姿勢を維持できるようになるため、痛み知らずの体になれます

 ただし、痛みが激しい場合は、まず、入浴や温湿布などで体を温めましょう。血行がよくなれば老廃物など痛みの原因物質が排出され、こわばった筋肉がほぐれていきます。そのうえで体幹トレーニングを行えば、より効果がアップします。

体幹を鍛えるメリット(6)
腸を活性化

○腸は「第二の脳」心と体を良好に保つ

 便秘などの腸の不調にも体幹が関係しています。お腹や背中部分のインナーマッスルを鍛えていなければ腹圧は弱いままなので、腸の働きも低下。腸で吸収された栄養分は血流にのり、全身に届けられますが、腸の働きが悪くなれば、十部な栄養を送ることができず、腸内で発生した腐敗物質が血流にのって全身をめぐることになります。腸内環境が悪化すると病気にかかりやすくなるといわれるのは、そのためです。

 さらに注目したいのが脳と腸の関係。実は腸は脳に次いで多くの神経細胞が集まっており、「第二の脳」とも呼ばれています。緊張すると腹痛や下痢を起こすのも脳と腸が密接に関わっているから。「幸せホルモン」と呼ばれ、リラックス効果をもたらす神経伝達物質「セロトニン」もその95%を腸が作り出しています。心と体の健康を保つために腸の働きは欠かせないものなのです。