近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。
住宅購入は契約と契約後にも落とし穴あり!
不動産を購入する際に、不安に思うことの1つは物件の設備故障や家そのものの壊れです。
故障だけならまだしも最悪のケースは「雨漏りなどによって住むにも住めない」ということが、物件引き渡し後に判明することではないでしょうか。これは中古であろうと新築であろうと関係なく起きるものです。そう聞くと、高い買い物なのに心配で買えない……となりますが、安心してください。法律はしっかりと皆さんを守ってくれます。
まず、不動産を購入する場合は、住宅として成り立つための構造上重要な部分に関する保証が存在します。マンションの場合は雨漏り・給排水管に関することがそれにあたり、加えて戸建ての場合はシロアリ被害がある場合は売主負担での補修を買主は請求できます。
ただし、期間が決まっており、新築住宅の場合は引き渡しから10年間にわたって売主が保証することが業法上義務付けられています。売主・ハウスメーカーによっては個別にそれ以上の期間の保証を提供している場合もあります。
中古住宅の場合は売主が不動産会社(宅建事業者)の場合は2年、それ以外の売主の場合は引き渡しから一般的に3ヵ月以内に発覚した不具合に関して対象になります。一般的には、両者が合意すればこの期間は変更可能ですが、商習慣的に3ヵ月(6ヵ月の場合もある)となっています。(不動産会社の保証は最低2年以上と法律で定められています)