対話で「欲しい」を引き出す
たとえば、僕があなたと一緒に食事に行きたいとしましょう。
そのときに対話ができないと、僕はどんなお店が喜んでもらえるかが分からないので、あなたの好みを想像するか、「このお店なら大丈夫かな」という賭けに出るしかないですよね。
そうやって、「このお店にしよう!」と自分一人で決めて、「このお店を予約したので、一緒に行きませんか?」とお誘いしても、あなたが喜んでくれるお店である可能性は低いですよね。
そこで、対話ができれば流れが変わってきます。
たとえば、僕があなたに、「和食、中華、イタリアン、お寿司……、いろいろ料理がある中で何が好きですか?」と尋ねたら、あなたは、「焼肉!」などと教えてくれます。
そこで、「僕がよく行っている焼肉屋さんは、○○がおいしくて評判なんですよ!良かったら一緒に行きませんか?」と誘ったら、喜んでもらえて、一緒に食事に行ける可能性はとても高くなります。僕は、あなたと対話をしたことで、あなたの「食べたい!(欲しい!)」を引き出すことができました。
このように、対話をして、相手の「欲しい!」という気持ちを引き出すということが、「売れる」と「売れない」の大きな違いを生むのです。
売れないときに陥りがちな「勘違い」
ここでは、売れないときに陥りがちな「勘違い」をご紹介します。僕自身もこれらが勘違いだと気づかず、随分と遠回りしたものです。
・勘違い(1) 説得をする
自分の商品を売るときは、「この商品の魅力を分かってほしい!」という気持ちが強くなり、ついつい熱が入りますよね。
でも、こちらが熱くなればなるほど、売れなくなります。
片思いの相手に「好きだ!」と言えば言うほど相手が引いていくことがあるでしょう?それと同じで、欲しいと思っていない人に売ろうとしても、相手の気持ちはどんどん遠ざかっていくだけです。遠ざかっていく人を追いかけるのだから、余計に難しくなります。
そうして、熱く説得すればするほど、売れなくなるという悲しい結果になるのです。