他にも、「異業種交流会に行って名刺交換をする」「SNSに投稿する」「ホームページをつくる」ということもやりがちです。

 しかし、僕の実際の経験からすると、これらは「やったつもり」にはなるのですが、直接的に売上につながることは少ないのです。

「することに意味がない」と言っているのではありません。「売れる」ということをしっかりと理解して、「売れる」につながる行動をしていかないと、ただの自己満足で終わってしまうとお伝えしたいのです。

 たとえば、名刺交換をして、ファイルにきれいに並べたところで、それだけでは売れるようにはなりません。いただいた名刺に対して、売れるための行動をしないといけませんよね。

 以前の僕が「売る準備」ばかりをして、売れるための行動をしていなかった理由は、お客様と関わるのが怖かったからなのです。

 実際に売り始めると、断られることもあるでしょう。「売れない」という事実を突きつけられるかもしれません。もしかすると商品やサービスに対して、「ダメだ」「つまらない」とあからさまに文句を言ってくる人もいるかもしれません。

 要するに、僕は売り買いの土俵に上がるのが怖かったのです。だから、「売る準備」だけを続けて、やったつもりになって、自分を満足させていたのです。

 これだと、心を痛めることはないですが、売上が上がることもないですよね。

書影『売らずに売れる技術』(ワン・パブリッシング)『売らずに売れる技術』(ワン・パブリッシング)
河田真誠 著

 この「売る怖さ」を乗り越えていくには、自分としっかり対話する必要があります。

 自分と対話できれば、自分自身とうまく付き合っていけます。ツラい思いをして遠回りしなくても、自分が大切にしたいことを大切にしながら豊かになっていけます。

「売れる」には、「お客様との対話」だけでなく、「自分との対話」も大切なのですね。

 ここまで、売れないときに陥りがちな、よくある「勘違い」を一緒に見てきました。もしかすると「私もやっている!」と思われたかもしれませんね。

売れる技術(2): 勘違い行動をやめる