就職先としてコンサル業界の人気が止まらない。給与の高さ、コンサルの経歴が転職の際に有利に働くことが他業界にはない大きな魅力だ。コンサル業界にはケ―ス面接と呼ばれる独特の入社試験があり、総合商社や外資系投資銀行、スタ―トアップ企業でも実施されている。新刊『問題解決力を高める 外資系コンサルの入社試験』は、大手コンサルティングファ―ムの入社試験に対して、現役コンサルタントや内定者の解答を集約した前代未聞の1冊だ。就活対策にはもちろん、コンサルの入社試験は思考のトレ―ニングにも最適だ。本稿では本書から。例題と解答例の一部を抜粋して紹介する。

就職試験で頻出のフェルミ推定、現役コンサルが攻略法をイチから解説Photo: Adobe Stock

 フェルミ推定は、コンサルティングファ―ムの採用選考で最も出題される形式の問題です。

 一見捉えどころのないような未知の数字を求める問題を通じて、志願者の論理的思考力や説明能力が試されます。

Q 現在、国内に存在する眼鏡の数を求めてください。

就職試験で頻出のフェルミ推定、現役コンサルが攻略法をイチから解説Q 現在、国内に存在する眼鏡の数を求めてください。 Photo: Adobe Stock

回答のヒント

推定する「眼鏡」の定義や範囲を明確にしましょう(一般的な視力矯正眼鏡を指すのか、サングラスやブル―ライトカット眼鏡も含めるのかなど)。

個人が所有している数を推定するのか、お店に置かれている眼鏡の数まで推定するのか、その範囲を設定しましょう(短時間で推定するためにも、推定範囲は広げすぎないように注意)。

個人所有の眼鏡の数は「眼鏡を所有する人数×1人あたりの平均所有本数」で計算できそうです。より実態に近い推定をするには、どのような点を考慮すべきでしょうか。