低価格提供を可能にする
3つの理由
ライフドリンクカンパニーが低価格製品を提供できているという理由は、主に3つ、少品種大量生産、製造工程の内製化、工場の全国展開にあると人財本部長の浅井祥平氏は話す。
実は、ライフドリンクカンパニーが手がけている飲料は「水」「お茶」「炭酸」の3種類のカテゴリのみだ。さらに、容量は2Lと500mlの2種類に限定して製造しているという。
当然ながら、液種や容量のバリエーションが増えれば増えるほど、製造の非稼働時間というのが比例して増えてしまう。
「ペットボトルひとつにしても、容量の種類が多くあれば、例えば『型替え』というペットボトルの金型を交換する時間や、貼付するラベルを切り替える時間、洗浄の時間を含め、どうしても工数と準備時間が増えていってしまうんですね。そういった時間を極小化することで、生産効率を高めて製造コストを低減しています」
このように商品化する液種や容量を限定する「少品種大量生産」を導入することで、製造工場でなるべく高効率的に製造することができるというわけだ。
2つ目の「製造工程の内製化」について、ライフドリンクカンパニーはペットボトルの製造についてもすべて自社工場で製造している。「ペットボトルの原材料の調達から直接手がけてることで、仕入れ価格や物流費といった費用を抑えることができている」とコスト削減に大きな効果もたらしているようだ。
3つ目の「工場の全国展開」について、同社は北は岩手から南は九州の宮崎まで、自社グループ工場を全国展開している。2024年4月には、新たに御殿場工場が稼働を開始し、現在は全国12拠点に工場を構えているという。
「飲料の原価においては物流費の占める割合は大きいのですが、地産地消というような形でなるべく製造地と近いエリアで販売網を獲得していくことを実現することで、デリバリーコストを極小化できています」と浅井氏は話す。