収入は複線化したほうがいい?

 先の読めない時代だからこそ、収入源を分散しておくことはリスクヘッジになります。会社勤めの場合は給与収入しかありませんので、万一倒産するようなことがあれば路頭に迷ってしまうことになりかねません。今からでも収入を複線化するための方法を考えておくとよいかもしれません。まずは副業から始めて、複業(パラレルキャリア)に発展できれば理想的な働き方といえるのではないでしょうか。

 「副業と言っても何をしたらよいかわからない……」という方は多いかもしれませんが、長年の職業人生において培ってきたスキルはたくさんあるはず。キャリアの棚卸しをすれば、いくつもの強みを自覚できていますよね? ネットを上手く活用すれば、自宅にいながら仕事をすることも可能です。たとえばコンサルティングやデザイン、Webページの制作など、あなたのスキルを販売することもできるでしょう。文章作成が得意であればブログでアフィリエイトを行ったり、話すのが得意であれば音声配信や動画配信で収益を得たりする方法を考えられるかもしれません。

 一方、元手はかかりますが、民泊オーナーや家賃収入(いわゆる大家さん)などでストック収入を得る方法も。資産運用で配当金を得ることもひとつです。収入を複線化できる方法がないか考えてみてはいかがでしょうか。

収入を複線化する組み合わせは多種多様収入を複線化する組み合わせは多種多様 拡大画像表示
ミニコラム:ストック収入とフロー収入
 労働契約で働く場合、基本的に働いた時間に対して給与が発生します。つまり、たくさん稼ぐには多くの時間を投入するか、価値の高い仕事で単価を上げる方法が考えられます。一方、家賃収入や印税、株式投資などは、働いた時間ではなく所有する資産から定期的に収入が得られる「ストック収入」(不労所得)といわれるタイプのもの。たとえ大きな額ではなくとも、ストック収入が複線化できると自由な時間も手に入ります。定年後の理想の働き方・生活は人それぞれ。体力維持やコミュニケーションに重きを置いて、通勤して働くことが良いという人もいます。給与収入を複線化する場合は、異なる業種での組み合わせで、リスク分散することも可能です。どのような収入源で複線化するのが自分に合っているのか考えてみてください。
【10秒チェック!】「働き方改革」などにより副業に携わる人が増加。ひとつの企業に勤め、キャリアを積んでいくこれまでの「日本的な働き方」が大きな転換期を迎えています。