(「TKMC NON EDIT TALK : 小室哲哉★坂本龍一」 https://www.fujitv.co.jp/TKMC/BACK/TALK/r_sakamoto.html)
小室哲哉が日本人の耳を
「教育」してしまった
あくまで「音ありき」が基本だという坂本龍一と、「ウケないとやだ」という小室。実際、小室はこの後、「100万人」規模のヒット曲を出していくわけだが、ここにはっきりと示されている2人のスタンスの違いは非常に興味深い。と同時に、坂本龍一の苦悩のようなものも伝わってくる。
ダウンタウンという当代随一の人気者のアルバムを作るプレッシャーは確実にあっただろうし、自らのアルバム『Sweet Revenge』への思いも透けて見える。
小室はTM NETWORKの時代にオリコンチャートで1位を獲得したシングル曲が5曲ある。そうしたことも念頭に、坂本龍一はこんなことを言っている。
「僕なんてちょっと困るとこもある」と正直に口にしてしまっているのが坂本龍一らしい。もちろん彼としても、敢えて単純化して話をしている自覚はあっただろうが、しかしこれはやはり本音だったのだと思う。