料理が面倒、忙しくて料理をする暇がない、そもそも料理が苦手……でも、野菜はちゃんと食べたい! そんな人におすすめなのが、書籍『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』。旬の時期や、新鮮なものの見分け方、栄養、長持ちする保存方法、おいしく食べるためのコツなど、なるべく料理せず、ラクにおいしく野菜を食べる方法を多数紹介しています。今回は、そのなかから初夏に旬を迎える果物について紹介していきます。(監修/管理栄養士 吉沼弓美子)
旬の果物は、栄養もたっぷり
健康のためにも、野菜や果物を毎日の食卓に取り入れたいという方は、とくに栄養価の高い「旬のもの」に注目してください。
今回紹介するのは、さくらんぼ!
5~7月に出荷されますが、最盛期は6月。山形県が生産量の75%を占めていますが、そのほかに北海道、山梨県、福島県などでも生産されています。
余分な塩分を排出し、体内の塩分バランスをととのえるカリウム、妊娠中に特にとりたい栄養素とされる葉酸、鉄分などが含まれています。皮の赤や紫色にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれており、眼精疲労を軽減し、目の健康を守るといわれています。
また、さくらんぼに含まれるクエン酸には、疲労回復や冷え、老化を防止効果も期待できるといわれています。
そんな、栄養たっぷりのさくらんぼ、おいしいものを選ぶコツを生産者さんに聞いたところ、粒が大きく全体が色づいており、表面にはりと光沢があって、黒ずみがないものを選ぶといいとのことでした。
軸を見たときに、緑色が鮮やかで、シャキッとしているものが新鮮。実は固めで果肉に透明度の少ないものがよいそうです。
とはいえ、気をつけて選んだのに、酸っぱいさくらんぼにあたってしまったときは、グラニュー糖をかけるといいという裏技も、生産者さんに教えていただきました。
こうすると、さくらんぼの味が濃くなったような、ぎゅーっと濃縮された甘みが感じられ、またおいしいのだとか。
ちょっと試してみたいですね!
保存するときは、キッチンペーパーで包み、温度変化をやわらげてから冷蔵庫の野菜室へ。デリケートで傷みやすいので、買ってきたら2~3日で食べきるのがおすすめですよ。
旬の野菜や果物は栄養たっぷりで、驚くほど体にいいもの!とはいえ、健康のために野菜や果物を食べたいと思っても、手間や時間をかけて料理をつくるのが面倒、すぐダメにしてしまうなどで、結局野菜をあまり食べられない……ということはありませんか?『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』は、なるべく料理せず、そのままさっと食べる方法だけをまとめて1冊にしたものです。それぞれの野菜の旬の時期や、どんな栄養素が含まれているかが見るだけでわかり、ハズレの野菜を引かないための選び方や、長持ちする保存方法、手軽でおいしい食べ方を簡単に知ることができます。しかもそれらは、野菜を大切に育てている生産者さん250軒以上に聞いたものです。ちょっとした知識があるだけで、体にいいものを驚くほど手軽に、おいしく食べることができますよ!