目指したのは濁酒(どぶろく)ではなく、透明な酒だ。副原料を加えた場合、搾って透明な酒が商品化できる。そこで着目したのが発芽玄米。米だが、副原料として認められている。ビタミンやミネラル、アミノ酸など栄養素が豊かにあるため、できた酒は香ばしく、リッチな甘みのある複雑な味に仕上がった。さらに、地元産の果実を加えた新作や、蔵から発見した100年前の酵母を使う、歴史的遺産を生かした酒も誕生。原点回帰のクラフトサケを紫波町から発信する。

新日本酒紀行「平六醸造」平六醸造 Re:vive 空我
●平六醸造・岩手県紫波郡紫波町日詰字郡山駅246●代表銘柄:Re:vive 無涯、layer ブドウ●杜氏:平井佑樹●主要な米の品種:吟ぎんが
新日本酒紀行「平六醸造」日詰平井邸の秋と冬景色 Photo by HIRAROKU JOZO
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