【1分読み切り】自分が悪いとわかっているのに、妙なプライドが邪魔して素直に謝れない人がいますよね……。
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【精神科医が教える】自分が悪いとわかっていても……「謝れない人」のたった1つの共通点Photo: Adobe Stock

謝れない人の共通点

今日は「プライドがあるなら、ちゃんと謝ろう」というテーマについてお話ししたいと思います。

世の中には、謝れない人がいますよね。自分が悪いとわかっていても謝れない人がいます。そういう人は、おそらく自分が間違っていることを認めるのが恥ずかしいとか悔しいという気持ちから、謝れないのだと思います。

漠然と、自分のプライドが傷つくのを恐れて謝れないのでしょう。

「よいプライド」
「悪いプライド」の決定的な違い

しかし、よく考えてみると、自分の非を認められないというのは、逆にもっと恥ずかしいことなんですね。本当の意味でプライドがある人なら、自分の非を見つけたら、どんな立場の人でもちゃんと謝れるはずです。

プライドというものを狭い意味でとらえると、謝るのは恥ずかしいとか非を認めたら負けという発想になってしまいます。しかし、それは違うのです。

本当のプライドとは、非を認めて、間違っていることは素直に謝り、そして改善していくこと。自分自身をちゃんと見つめることができることをプライドにしてはどうでしょうか。

本当にプライドが
ある人の行動とは?

正しいことをちゃんと貫き、自分が納得したことは納得してやり、自分が間違っていたらちゃんと認めて謝る。これができる人、自分の等身大を見つめられる人、そして飾ることなく自分を出せる人こそが、本当にプライドのある人だと思います。

そう考えると、むしろ素直に謝ることのほうが、よほどプライドのある人の行動なのです。謝ることは、恥ずかしくもなんともありません。

自分が間違っていると思ったときに、素直に、どんな立場であっても謝るということです。そこから先、それを改善し、より誇り高い自分になるための一段階なのです。

「よい謝罪」「悪い謝罪」
その決定的な違い

ただし、やってはいけないのは、悪いかどうかもわからずにひたすら謝って、単に卑屈になってしまうことです。何が悪いのかわからないまま謝ってしまうのは、プライドのない行為だと思います。

つまり、謝る謝らないがプライドに直結するわけではありません。自分のありのままを認めて、自分が正しいと思ったことを貫けること、それがプライドなのだと考えてみてはいかがでしょうか。

そして、そんな人が周りにいて、アナタの話を聞いてくれそうなら、今回お話ししたようなことをチラッと伝えてみるのもいいかもしれませんね。