「東大生って、テレビで見るような変な子が多いんですか?」
小倉優子さんへの受験サポートで注目を集め、近著『「思考」が整う東大ノート。』も話題の西岡壱誠さんは、テレビの影響でこの質問をされることが増えたと言います。
では、実際にはどうなのでしょうか?
本記事では、西岡さんに「東大生の特徴」について、話を聞きました。
東大生は変な人が多い?
「東大生って、やっぱりテレビで見るような変な子って多いんですか?」と、質問されることが多くなってきました。
テレビ番組で「ちょっと変わった」東大生たちが取り沙汰されるようになったのはここ数年のこと。特にフジテレビの番組「さんまの東大方程式」は有名ですね。あの番組では、話し方がすごく特殊な東大生や、何桁もの計算を一瞬でできてしまう東大生など、いろんな意味で特徴のある東大生が多く登場しています。番組を観て、「東大生になる人は、みんなあんなに特徴があるのだろうか」と疑問を持つ人はやはり多いようです。
結論から言うと、「あそこまで極端な人は、そこまで多くない」というのが正直な感想です。
東大生1学年3000人みんながみんな特徴があるわけでは決してなく、一部のおもしろい特徴のある人が集まっているという感じです。とはいえ、特徴のあるおもしろい東大生はテレビで出てくるような人たちだけなのかというとそういうわけでもなく、あの番組に出ていないおもしろい東大生も多いです。
なぜ東大生はおもしろいのか?
なぜおもしろい東大生が多いのかというと、おそらく、民度の問題なのではないかと僕は考えています。
僕が東大に入って初めて持った感想は、「みんな、優しいな」ということでした。
恥ずかしながら僕は、小中高とずっと、いじめられっ子でした。ちょっと目立ちたがり屋で口うるさくて、多動傾向があったからか、あまりまわりと馴染めず、どういうグループでも孤立して、いじられていじめられた、苦しい思いをしていた記憶があります。
そんな僕が東大に入ってみて感じたのは、「東大生はみんな優しい」ということです。多少僕が変なことを言っても、突飛な行動をしても、喋り方が変でも、許容してくれる人が多かったように感じます。いじめなんてありませんし、それどころか「中高時代にいじめを目撃したことがある」という人すら少ないです。
もちろん、嫌な人や、こちらに敵意のある言葉をぶつけてくる東大生もいます。でも、他の空間と比べてそうした人の数は本当に少ないです。東大は、常識がある人が多く、他の人を許容するような環境が作られている、「民度が高い」状態になっているのではないかと感じます。
だから、おもしろい東大生や、特徴がある東大生も、生きやすい空間になっているのではないかと感じます。
多少まわりと違っていても、多少変でも、許容される空間になっているから、おもしろい東大生が「おもしろい」まま生きているのではないでしょうか。
バカとブスほど、
そして「いじめられっ子」も東大に行け
ドラマ「ドラゴン桜」で、桜木先生というキャラクターは「バカとブスほど東大に行け」と言いましたが、僕はここに、「いじめられっ子」を追加してもいいのかもしれないと思っています。
まわりと馴染めないと感じている人は、東大という空間を目指してみるのもいいのではないか、と。
1996年生まれ。東京都出身。
偏差値35から東京大学を目指すも、現役・1浪と、2年連続で不合格。
崖っぷちの状況で開発した「暗記術」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大(文科二類)合格を果たす。
そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。
全国20校以上の中学校と高校で学生たちに思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。
また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜チャンネル」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。
著書はシリーズ累計40万部突破の『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)ほか多数。
TBS系日曜劇場『ドラゴン桜』脚本監修。