みなさんは、手帳をどのように使っているでしょうか? 1000人以上の東大生のノートを分析してまとめた『「思考」が整う東大ノート。』の著者であり、現役東大生の西岡壱誠氏によると、東大生は手帳にあることを書き、勉強やタスクをこなしているといいます。本記事では、西岡氏に「東大生の手帳活用術」について話を聞きました。
東大生は手帳をどのように使うのか?
東大生は、手帳を使ってやるべきことを整理する傾向があります。それも、勉強する前に紙の手帳を使って、これから実行する勉強やタスクを「書いて」整理するのです。
東大生が手帳に何を書いているのか? その内容は特殊なものではなく、これからの計画である場合が多いです。
「この単語帳の1~100をテストする」とか「問題集を3ページ解き進める」とか、そんな風に「これから実行するべきこと」が書かれています。そして実行できたら二重線で消して、その内容が終わったことをわかるようにしていくのです。
こうすることで、東大生は「やるべきこと」を可視化しています。何を実行するべきなのか、何を終わらせなければならないのか、自分でノルマを作っているわけですね。
「行動」するために重要なこと
人間は、やるべきことが可視化されている状態というのが一番行動に移しやすいです。
「英語を頑張ろう」と言っても、具体的に何をすればいいのかわからないうちは、やる気も出ませんし、何をすればいいのか立ち往生してしまうと思います。だから、やるべきことを分解して具体的にすることで実行に移しやすくなるのです。
「英語を頑張ろう」ではなく、「英単語帳を1~100まで終わらせよう」「英語長文を3題やろう」と考えていくのです。
例えば、コンビニでバイトしている時に、「レジでお客さんが待たされないコンビニを目指そうね」といってもなかなか行動に移せない人は多いです。だからとあるコンビニチェーン店のマニュアルには、「レジに2人以上お客さんが待っていたら応援に行くこと」と、具体的な指示が載っているとか。
こうやって、具体的に書いてあると、行動に移せる人がぐっと多くなるわけです。
東大生は「分解」する
この話からわかるのは、「漠然としていること」を実行に移す時は「分解」が必要だということです。
また、一見分解されているように見える勉強や仕事でも、実際には複雑な行程が絡まっている場合があります。
「単語帳を終わらせる」というのでも、「一回通しで単語を見る」「その後、覚えにくい物のみをピックアップして勉強する」「一定の勉強ができたら、テストしてできないところを再度復習する」という行程に分解できますよね。
「問題集を3ページ終わらせる」というのでも、「問題を解く」「採点をする」「できていないところをもう一度解き直す」とできるでしょう。
このように、まずは勉強や仕事をする前に、「漠然としているやるべきこと」を「具体的で実行しやすい形」に分解する必要があるということです。みなさんぜひやってみてください。