投機家には常に高い情報収集力と研ぎ澄まされた集中力、さらにはある意味、修羅の道を行くような覚悟が必要だ。その覚悟と真剣さがあってデイトレーダーを目指すのであれば、それも人生。止める気などさらさらないし、むしろ「頑張れよ!」と声援を送りたいところだ。

 ただそうした諸君も、目をショボショボさせながらモニターにかぶりつき、難しい勉強や情報収集、あるいは相場の急落で寿命を縮めるような思いをしなくても、「お金に使われず、使う立場になれる」方法があることは知っておくべきだと思う。

 それが「投資」であり、その1つの形が「投資信託」なのだ。

格差社会で上下を決めるのは
金融リテラシーの有無なのか?

 社会保障費は右肩上がり、年金は削減という未来は、日本に何をもたらすのか?

 給料の約半分が徴収されるような社会では、給与以外の収入源を持つことなしに現在の生活水準を維持することはできない。日本は望むと望まざるとにかかわらず、給与以外の収入源を持つ者と持たない者に二分された格差社会になっていく。「1億総中流」は過去のものとなり、持てる者はさらに豊かになり、そうでない者はさらに貧しくなる、つまりは現在のアメリカのような社会になっていくだろう。

 では格差社会の中で、上になる者と下になる者とを二分するものは何か?

 多くのビジネス書やお金に関する本は、こう答えることだろう。金融リテラシー、つまりは「お金に関する知識」のある・なしが決め手となる!!と。

 金融リテラシーとはなんともカッコイイ言葉だが、私は金融リテラシーそのものが重要だとは思わない。お金の知識が無意味だとは言わないが、知識よりも、お金を何のためにどう使うかが本質である。もしそうでないならば、経済学の先生方は全員スーパーリッチになっているはずだ。

 必要なのは「目的意識」と「行動力」だ。

 つまりは目的意識を持って情報を集め、目標を設定し、それを実現するために必要なお金と対峙していくこと以外あり得ないのだ。金融リテラシーという名の下、夢や目標もなく、知識ばかり詰め込んで行動を起こさなければ、きっとお金は増えてはいかないだろう。