「声の欠点を直してコミュニケーションの質をアップさせると、ズバリ、年収がアップします!」――就職の面接でも昇格試験でも、ビジネスのあらゆる場面で「声」こそが「大勢のなかから抜きん出る力」となる。ボイストレーニングで「いい声」を会得したことで、実際に仕事の成功につながった例を紹介しよう。本稿は、秋竹朋子『年収の9割は声で決まる!なぜ、「一流の人」は、みんな「いい声」をしているのか?』(清談社Publico)の一部を抜粋・編集したものです。
声の欠点を直せば
年収がアップする
「声で印象が変わるのはわかるけど、わざわざトレーニングしてまで手に入れる必要があるの?」と、いまだ半信半疑な人もいるかもしれません。
その気持ちも理解できます。誰にとっても、時間とお金は大切。費用対効果、時間対効果で躊躇するのは、むしろ必要なことです。
もっとわかりやすい言葉でいいましょう。声の欠点を直してコミュニケーションの質をアップさせると、ズバリ、年収がアップします!いい声は、わざわざトレーニングしてでも手に入れるだけの価値があるのです。私のスクールでトレーニングをした人たちにも、声を改善して収入がアップした人、仕事をステップアップさせた人がたくさんいます。
昇格試験を控え、スクールに駆け込んできたのは、某大手監査法人に勤務する公認会計士の男性(30代)。この経歴だけでも優秀なビジネスパーソンであるのは間違いありませんし、本人も「仕事自体はできないほうではない」と胸を張っていました。
ただ、周囲には同じように優秀な人たちばかり。そのなかで一歩抜け出そうとするときに、何が自分に足りないかを考えた。そして、上のランクで活躍している人たちが「いい声をしている」ことに気づいたそうです。会計士の昇格試験では、プレゼン能力も審査されるので、やはり声の印象は大きいのですね。
彼の声はこもりがちで、聞き取りやすいものではありませんでした。それは本人も自覚していて、「自信がなさそう」「気弱」という印象にもつながっていたようです。
スクールでは、発声法を変えて声を通りやすくするとともに、滑舌のトレーニングもしました。もともと優秀な人なので、短期間で声のスキルを身につけ、数週間後には見事昇格試験に合格。この職階アップで、年収も200万円はアップしたそうです。
合格を知らせる連絡には、隠し切れないほどの喜びがあふれていました。
面接に強くなり転職で
ステップアップした女性
ライバルより一歩でも前に出たいとき。単に仕事の能力を高めるだけでなく、「どうすれば周囲に差がつけられるか」「どこにプラスαの力を注げばいいのか」という発想は非常に大切。能力が拮抗している場合、能力の差を見せるのが難しい場合はなおさらです。