職場の評価体系は不明瞭なこともある

JTC(=ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー、伝統的日系企業)においては、単に「営業成績が高い」とか、「〇〇の能力が高い」と言った単純な定量項目だけで人事評価は決まりません。周りからの評判やイメージ、上司との相性などの定性項目を組み合わせた立体的でわかりづらい評価体系になっています。

このようなJTCで出世するためには、職場の同僚からの評判というものも重要なファクターになり得ます。

ここであなたに質問ですが、実際にどうかは別として、職場で「仕事ができそうな人」を3人くらい思い浮かべてみてください。

「存在感がある」と「仕事ができる」と思われやすい

では、なぜその3人を思い浮かべたのでしょうか。実際に仕事をしてすごかった人もいると思いますが、それ以外に他の人からの口コミや会議での発言をする等、存在感の大きさによって判断している要素があるのではないでしょうか。

これが、声の大きさの秘密です。出世する人は、会議の場やみんなの注目が集まる場で戦略的に声を大きくしているのです。それによって、同僚たちに無意識的によく発言する人→存在感がある人→仕事ができそうな人というイメージを植え付けています。仕事ができそうなイメージができると、大きな仕事や重要な仕事も回って来やすくなり、結果的に出世のチャンスが高まるのです。

このように、出世する人は「声の大きさ」を効果的に活用して、自分の存在感を高め、「仕事ができそう」と思われることが上手いです。

「仕事ができそう」というイメージは、当然ですが好評価につながります。常に大きい声で話すのではなく、タイミングを見極めて、戦略的に大きい声を張り上げることがコスパ良く出世する秘密です。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋・編集・加筆した記事です)

著者:最短出世中・現役エリートメガバンクブロガー たこす
本部公認で副業としてブログを運営する、年収1400万円の現役メガバンク行員。10年以上メガバンクという極限の環境で生き残り、最短で出世街道を歩んでいる。新卒で配属された支店で猛烈なパワハラ上司に理不尽に詰められ続ける過酷な労働環境の中、理系的な分析手法によって独自の「高コスパな仕事術」を編み出す。証券会社に出向して花形の投資銀行業務に携わった後、銀行に戻って上場企業を中心とした大企業営業を経験。現在も本部勤務を続けている。