受験生活に
恋愛を生かせることもある?

 Aさんの他にも、多浪を経験した知人には「相手にひどい振られ方をしてメンタルの不調を引きずった」と語る人や、「予備校で会う魅力的な異性のことを考えてしまって、集中できなかった」と明かす人がいました。

 こうしてみると、恋愛で浪人が長引くのは、連絡のやり取りやデートなどで勉強時間を取られることよりも、集中力がなくなることの方が大きな要因であるように思います。

 とはいえ、多浪生の中には、恋愛を生かして学力をアップさせた人もいます。

 5浪を経て大学に合格した知人男性(Bさん)は、2浪目まではダラダラと勉強をして、成績の伸びもゆるやかだったようです。しかし、そこから一転。3浪目に同じ予備校にいた「学力がトップクラスの女性」と交際を始めることになりました。

 Bさんは彼女と一緒に勉強をすることで触発され、モチベーションが向上。そこから2年を要したものの、基礎から応用まで着実に知識を身に付け、5浪目に医学部に合格しました

 このカップルがその後、どうなったかは分かりません。ただ、浪人・現役を問わず受験生が恋愛をするなら、Bさんのように「一緒に高め合える人」もしくは「自分よりも成績が高い人」を選ぶと良さそうな気がします。