「調べれば誰にでもわかること」を人に聞いていないか?

もちろん、わからないことを「人に聞く」こと自体が一概に悪いというわけではありません。むしろ、わからないことを自分一人で抱え込まず、すぐに人に相談する事自体は良いと僕も考えます。

問題はその内容です。

ではここで、あなたが先輩だとしましょう。もし自分の後輩が質問をしてきた時に、その内容が「調べれば誰にでもわかること」だとしたらどうでしょうか。

おそらく、「答えない」ということはないかもしれません。しかし少なくとも「あの後輩は調べればわかることを調べないヤツだ」と感じるのではないでしょうか。

これが、「サイレント減点」です。

つまり、「表立って注意はしないけれど、陰で減点する」という事象が起きているのです。

「余計な減点」をできるだけ回避しよう

それに、「調べればわかる」ことを調べないということは、その後、その後輩を指導したとしても、ちゃんと覚えてくれるかどうか不安になりますよね。こういった点でも、評価がこっそり下がってしまっているのです。

もし「すぐに人に聞く習慣」が身についてしまっている人は、自分の振る舞いを今一度見直してみてください。もし人に聞く際には、最低限、「調べたんですけどわからなくて」と伝えてから教えてもらうほうが、まだよいでしょう。

会社においては「成果を上げること」は重要ですが、それと同様に、「余計な減点を回避する」ことも大切です。

短期的には目の前の仕事が大切なことはもちろんですが、長期的な視野で「あなたがどう評価されるか」を考えることも重要です。

やりたい仕事を手にしたり、会社でうまく立ち回る方法は「成果や実績を出す」ことだけではありません。そういった観点からも、「調べればわかることを聞く」のはコスパが悪いと言わざるを得ないでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を元に編集・調整・加筆した原稿です)

著者:最短出世中・現役エリートメガバンクブロガー たこす
本部公認で副業としてブログを運営する、年収1400万円の現役メガバンク行員。10年以上メガバンクという極限の環境で生き残り、最短で出世街道を歩んでいる。新卒で配属された支店で猛烈なパワハラ上司に理不尽に詰められ続ける過酷な労働環境の中、理系的な分析手法によって独自の「高コスパな仕事術」を編み出す。証券会社に出向して花形の投資銀行業務に携わった後、銀行に戻って上場企業を中心とした大企業営業を経験。現在も本部勤務を続けている。