鬼の形相でほっぺをギューッ
母親のスパルタ教育虐待

「ある日、母から『幼稚園で仲の良かった男の子たちが入塾テストを受けるから、あなたも受けたらどう?』と勧められ、『小学校はバラバラで会えなくなったけど、塾に行けばまた3人で過ごせる。大好きな彼にもまた会える』と、そんな軽いノリで受験したところ私だけ受かったのです。

 あのとき、私だけなら行かないと言ったのですが、男の子たちから『また試験を受けるから、先に入って待っていたら?』と言われて、『じゃあ、先に入って待っているね』と、答えました。ですが、男の子たちは結局、最後まで同じ塾に通うことはなかったのです。

 すでに習い事はピアノやお習字、スイミングに通っていて、そのうえ、塾通いが週に1、2回入ってきたので、放課後、友達と遊ぶ時間がなくなるほど忙しくなりました」

 小学校の高学年になると塾にほぼ毎日通うようになり、夏は夏期講習が朝から晩まであり、家に帰れば宿題に追われた。

 母はねぎらうどころか、勉強をやらせようと必死で、宿題が終わらないと「まだ終わらないの?」「ぐずぐずしていないで早くやりなさい」と、E子さんを責めた。

「問題が解けないと『なんでこんなのもわからないの?』などと言いながら、母は私のほっぺたをギューッとつねったのですが、そのときの鬼のような形相は今思い出すとゾッとします。