「SNSで部下のアカウントを発見し、なんの気なしに友達申請をする」「業務用のLINEで私的な飲み会に誘う」――。こうしたSNSでの連絡は、「ソーシャルハラスメント」を招き、業務に支障をきたしてしまうことも。私的な領域に踏み込みすぎない、一線を引いたSNSとの向き合い方とは?※本稿は、宮本剛志『「ハラスメント」の解剖図鑑』(誠文堂新光社)の一部を抜粋・編集したものです。
SNSが職場を破壊している?
広がるソーシャルハラスメント
LINEやX(旧Twitter)など、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使って無理やりつながる他、投稿や連絡などによる、いじめ・嫌がらせのこと。SNSハラスメントともいう。上司と部下だけではなく同僚同士でもよくあるハラスメントである。
・上司が部下にFacebookの友達申請をし、承認することをしつこく依頼する。
・仕事中にいつも、「インスタで○○についてポストしていたねぇ」「インスタで見たんだけど○○に行ったんだね」と部下のSNSの投稿を話題に出してくる。
・匿名でやっているXで、部下や取引先の担当者のXに攻撃的な投稿を繰り返す。その後、開示請求を受け本名が判明し、懲戒処分を受けた。
・仕事で共有しているLINEを使って、休日に何度もデートに誘う。
・部長が業務時間外にTeamsのチャット(既読確認可)で、部下に業務連絡を繰り返す。